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本記事は「台湾で起業」運営会社変更以前に「平凡人@台湾」が書いた記事です。情報が古く、至らない部分も目に付きますが、当面はこのまま公開を続けさせていただきます。台湾起業・進出の最新情報については新しい記事をご確認頂けると幸いです。(平凡人@台湾)
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台湾起業をする際に台湾の「有限公司」と「股份有限公司」をどちらを設立するかですが、前回の記事では比較表を掲載しました。それだけではピンとこないと思うので、今回は比較に関して考慮すべきポイントを順番に見ていきましょう。

まず見るべきは株主・役員の部分です。有限公司は股東(株主)兼董事(役員)1人で構成しても構いません。逆に株主以外の人が役員になること(外部招聘)はできません。股份有限公司は最小構成でも股東兼董事2人+外部から董事1人+更に外部から監察人(監査役)1人、合計4人いないと成立しません。よっていわゆる「一人会社」を作るなら有限公司を選ぶことになります。

※余談ですが法人が株主の場合は股份有限公司であっても株主は1社でOKです。

次に見るべきは實收資本(払込資本)です。「公司法」改正で最低金額の規定が廃止され、規制緩和で「1元会社」設立可能となるはずだったのですが、実際の運用レベルでは事務所・社員給与・その他経費など、当面の費用をまかなうだけの資本金があるかどうかが審査されるため、実務上は有限公司25万台湾元、股份有限公司50万台湾元という数字が一つの目安として活きているようです。

考慮点は概ね以上なのですが、他にも色々股份有限公司でしかできないことがいくつかあるので見ていくことにしましょう。

まず股份有限公司では實收資本(払込資本)以外に登記資本(授権資本)という概念があります。これは株式の予定発行額を規定するものです。基本的に「登記資本>實收資本」なのですが、余り極端に差が出るのはダメで、登記資本は實收資本の4倍までという規定があります。

「じゃあ股份有限公司だと50万の實收資本でも登記資本は200万元にできるのか」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、インターネット上で閲覧できる登記資料にはちゃんと實收資本も記載されるので見た目を良くするという目的では使えません。

次に股份有限公司では株式の所有権移転が容易です。有限公司だと株主全員の合意がないと譲渡できません。でも創業者がほとんどの株式を持っている状況だとそんな簡単に譲渡や売却する局面は発生しないはずです。株式上場するなら話は別ですが、それもしばらく先の話。焦る理由もありません。

台湾だと親戚や友人で気軽に出資を集めて股份有限公司を作ることが多いのですが、雲行きが怪しくなるとすぐに出資を引き上げると言う話になってもめることも多いので、有限公司の方が安定株主を確保できるかもしれません。

信用度や見た目を考慮して、「一人会社」でも名義を借りて股份有限公司にするやり方もなくはないですが、そこまで面倒なことをするほど、股份有限公司が有限公司に比べてできることが多いわけでもないと思いますし、後で有限公司から股份有限公司に組織変更することも難しくありません。

・・・ということで「小さくはじめる」のであれば、私たちは「有限公司」で良いのではないかと考えます。逆に「最初から股份有限公司にしておけばこういう具体的なメリットがあるよ」ということがあれば教えていただければ幸いです。

※ご注意:本記事は実体験を元に書いていますが、制度の変更や行政解釈の違いもありえますので、あくまでも本記事は参考情報に留め、最終的な確認は実際の会社設立時に再度行ってください。

(2010年2月6日 更新)

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