最近台湾にも多くの日本資本のラーメン屋が進出しています。最近オフィス近くに開店したラーメン屋に入ったところ、麺の茹で加減(硬さ)まで注文でき、チャーシューや煮卵もとても美味しく、満足して店を出ました。店の外では店員がビラを配っていましたが、そこまでしなくてもこの味だったら流行るに違いないと思いました。

翌日も、期待しつつ同じ店に行きました。10秒待っても店員が出てきて席に案内することも、厨房の人が見て「お客さん来ているぞ!」と別の店員に注意を促すこともありませんでした。特に混んでもいないのに、なぜか入り口で黙って立たされているという間抜けさや気まずさに耐えつつも、「ここは台湾だから」と自分を無理やり納得させ、結果的に30秒近く待ったのですが何もなく、黙って出てきました、もちろん大いにがっかりしました。

※「ここは台湾だから」という理由もどうかと思うのですが、日本並みのサービス品質を求めていてはやっていられません。

私は一体何にそんなにがっかりしたのでしょう?後で考えてみたのですが、一番大きかったのは「期待を裏切られたこと」だと思います。前回の体験がとても好印象だったのに引き換え、今回特に混んでもいないのに、店の入り口で30秒近く黙って立たされるという、サービスのレベル差が大きすぎてガッカリ度が上がったのだと思います。

むかしホテルでアルバイトをしたときには「お客さんに『すいません』と呼びかけさせる時点で失格、少なくとも視線や手振りで気づくべき」と教わったことがあります。例えばレストランなどで大きな声を出すのは、みんなの注目を浴びて、嫌な思いをするでしょうし、そもそも適度な距離を保ちつつも、お客様のことを意識するというのが、サービスの基本ということだと思います。ラーメン屋ではそこまでしなくてもいいかもしれませんが、席に案内してもらうのに、お客様が「すいません」と店員を呼ばなくてはいけないのはどうかと思います。

店によっては「空いてる席に自由にお座りください」とか「御用があれば呼び鈴を押してください」と掲示がされている場合もあります。これは逆にお客様の期待と実際のサービスのレベル差を少なくするために有効だと思います。最初からサービスに期待していなければがっかりすることもないわけです。

※もちろんその代わりとして価格が安いとか別のメリットでお客さんに報いる必要があると思いますが。

ということで、サービスをより良くするということも大事ですが、それに加えて一定レベルのサービスを安定して提供できるようにするということも大事ではないかと思います。そうしないとお客様の期待と実際のサービスのレベル差で、頑張っているにもかかわらず、お客さんが離れていくことにもなりかねません。

台湾に進出している日本のサービス業はそこまで考えが至っているのでしょうか?私が日常生活で観察できるのは日本の外食企業くらいですが、見ている限りそれなりに安定したサービスが提供できているところと、日本人が現場から離れた瞬間にサービス品質が落ちたところ、と両方あるように見えます。製造業と違い、日本企業はサービス品質を管理することが得意とは必ずしも言えないようです。

もう少し色々観察してみて、できればまた続編を書いてみたいと思います。

(2012年11月14日 更新)

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