2004年・東京にて。
よく昼休みに公園でマッタリしていました。

人事部は「神」ではない

冷静に考えてみてほしいのですが、人事部であってもサラリーマンのほとんどは凡人です。また会社によっては人事部と他の部門での交流があまりない場合もあり、会社の実務に詳しくない人事部員もいます。そんな人たちに短い時間の面接や試験で学生の能力を100%理解できるのでしょうか?そんな訳はないですよね。

会社にとっても失敗がゆるされない

会社としては、事業計画というものがあり、その年の予定数の採用はしなくてはいけません。内定を辞退されても困るし、入社してすぐに辞められても困ります。また一番困るのは実際の仕事の能力などが期待外れなどで問題がある場合でも、日本の法律上簡単にはクビにできません。

それなのに、学生の能力は面接や試験でで100%把握できない・・・実は会社にとっても採用というのはリスクがある難しい問題なのです。

ちょっと脱線しますが、人事部だけでなく、配属予定部署との面談が組まれることもあります。良い言い方をすれば、「採用に関する権限を現場に委譲している」と言えますが、意地の悪い言い方をすれば、「人材採用に関する責任を上手く現場に押し付けている」と言えなくもありません。

そんなこんなで、新入社員の一部がダメ社員になっても許容されるかもしれませんが、大部分がダメ社員とかでは、たぶん誰かが責任をとることになるでしょう。

あなただったらどうします?

もし、あなたが人事部長だったらどうしますか?できる限りミスはしたくないですよね?でもミスを全く起こさないなんて人間を相手にしている以上、難しいと思いませんか?

そういった場合は、後で何かあっても弁解できるよう、採用した人材が優秀であることを示す充分な「根拠」をつかむ必要があります。そしたら「現場の扱いが悪かった」とか反論のしようもありますよね。

「客観的な事実」で証明する

「根拠」というのは「私は彼を優秀な人材だと思った」などという主観的な意見ではありません。できる限り「客観的な事実」を提示する必要があります。

この点で「学歴」は非常に大きいと思います。例外はあるとしても、「勉強ができる」→「頭が良い」→「問題解決能力がある」という考え方は合理的だし、これを全面否定することは難しいと思います。

あとは語学とか資格なんかも「客観的な事実」としては挙げられますね。

学歴や経歴を無視できる?

以前Twitterなどでも書いたことがありますが、学歴や経歴偏重も弊害はあるでしょうし、私も昔は学歴や経歴を否定的に見ていました。

でも中国の文化大革命時代をしってから考えが変わりました。入学試験が廃止されたり、専門分野に真剣に打ち込むことが革命に不熱心な「白專」と呼ばれ批判されたりということが、実際に行われた結果どうなったか?

例えば、大学への入学は「大衆からの推薦、指導者による承認、大学による再審査を結合した方法」という曖昧な基準で決まることになり、結果的にはコネや根回しが横行する結果を招いたといいます。その後大学の入学試験が復活するまでは約10年を要したのです。

それを考えると試験やその結果としての学歴(転職などの場合は+職歴)を見るという方法は先ほどの方法に比べるとよほど公平と言えると思います。当たり前すぎて気づかないのですが、ひとつの制度や習慣ができているにはそれなりの合理的な理由がある、というのが私の理解です。

サラリーマンだって「情熱」は残っている!

先ほどまで、会社やサラリーマンに対して意地の悪い書き方が多かったですが、ひとつ付け加えたいことがあります。

多くのサラリーマンは、現実と対峙しつつも、心のどこかに「情熱」を残しています。実際「人材を多様化したい」「ただ勉強ばかりではダメなんじゃないか」「新しい血を入れて会社を活性化させたい」など、熱く一生懸命考えている人事関係の方もいらっしゃいました。

そういった方の努力で、一部の採用が学歴だけに頼らず、学生時代の経験も考慮する意欲的なものになることは良くあるとおもいます。

きっと、私もそういう方々のお陰で会社に入り、また数年後国際部門に転属できたと思っています。新人のときは生意気だったので、当時の関係者の皆様には大変感謝しております。

就職しても学生時代の思いを忘れないでほしい

この記事の最後になりますが、就職しても学生時代の思いを忘れないでほしいなと思います。現実と対峙してそのまま安易に妥協したら何も変えられません。我慢しなくてはいけないこともあるでしょうが、心のどこかに学生時代に思ったことを忘れずに取っておいてほしいなと思います。

先ほどお話した「情熱」はこういったことをベースにして燃えていくものなのです。

(2013年1月3日 更新)

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