雑誌「日経トレンディ」2013年12月号で発表された、2013年の「年間ヒット商品ベスト30」で第1位に「コンビニコーヒー」が選ばれました。でもコンビニコーヒーに関しては台湾の方が先に始めているのです。台湾の雑誌記事などを参考に台湾でコンビニコーヒーがどのようにヒットしたかを書いていこうと思います。

台湾セブンイレブンが先駆け

台湾の最大手、台湾セブンイレブン(統一便利商店)は2004年に独自ブランド「CITY CAFÉ」でコンビニコーヒーをスタートしました。その後他社も追随し、ほとんどの店舗でコンビニコーヒーが提供されるようになっています。

台湾でもよく注文されており、店員さんが忙しそうにコーヒーメーカーを操作するのを良く見かけます。数多くの注文をこなすためにコーヒーメーカーは複数台置かれているのが普通です。

台湾にコーヒーが普及するまで10年以上待った

1986年、台湾セブンイレブンは米国セブンイレブンを参考に、熱いコーヒーが入ったポットからお客が自分で入れるセルフスタイルのコーヒー販売を始めたのですが、1年も経たずに止めています。当時は台湾のコーヒー人口も少なく、早すぎたサービスでした。

その後、1997年に「西雅圖(シアトル)」という高級コーヒーのチェーン店ができ、1998年から台湾セブンイレブンの親会社「統一企業」グループが台湾でスターバックスを展開、そしてそれらに対抗して美味しいコーヒーを低価格で飲ませる台湾資本のコーヒーチェーンができるなど、多くの台湾人が本格的なコーヒーを飲む時代になってきました。

台湾セブンイレブンはこういった状況になるまで十年以上も待って、2004年に独自ブランド「CITY CAFÉ」で再挑戦したのです。

品質管理は日本人のように細かく

台湾でのコーヒー普及をみても台湾セブンイレブンは焦りませんでした。「1度飲んで美味しくなかったら、2度目のチャンスはない」という考え方で、どの店で誰が作っても同じ美味しさが再現できるよう、作業の標準化等の準備を念入りを行ったそうです。

コーヒー豆は指定産地から焙煎前のものを輸入し、台湾で焙煎することで一定の味を確保、またコーヒーメーカーは一流ホテルにしかないような超高級機種、1分以内で美味しいコーヒーが入れられるという高性能で、価格は車が買えてしまうほどの金額だそうです。

この辺の念入りな準備を雑誌の特集記事では「日本人のように細かい品質へのこだわり」と表現しています。「細かい」の部分は原文だと「龜毛(台湾語発音:グーマオ、龜は亀の旧字体)」と書かれています。正直余り誉め言葉とは言えないのですが、日本人から見ると「おおざっぱ」に見える台湾人から日本人を見た時に結構良く出てくる感想の一つです。

台湾の企業家(ラオパン)は皆「龜毛(細かい)」

台湾セブンイレブンの幹部に限らず、台湾の企業家(ラオパン)は皆「龜毛」な(細かい)一面があると思います。台湾では日本人が「龜毛」と呼ばれるのと同じくらい、従業員から「龜毛」と呼ばれる企業家(ラオパン)も多いです。

たしかに台湾のラオパンは実に細かい部分まで会社のことをよく把握していますし、気を配っています。自社の商品やサービスにも人一倍愛着があり、ラオパンと話すと大体商品やサービスが良いかどうかが分かるくらいです。

台湾のコンビニコーヒーが成功したのは日本人以上の「龜毛」ぶりに原因の一つを求めることができそうです。

(2013年11月9日 更新)

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