2013年11月22日より、どの通信会社でも使える「SIMロックフリー」のiPhoneが、日本でもアップルストアを通じて買うことができるようになったようです。でも「SIMロックフリー」は台湾では当たり前で「SIMロック」がかかっている携帯電話端末を探す方がよほど大変です。

SIMロックとは?

SIMロックとは指定通信事業者のSIMカードしか利用させない機能です。例えばドコモで携帯電話端末を買うと、その携帯電話端末にソフトバンクのSIMカードを挿しても通信できません。設定そのものは携帯電話端末に対して行われます。

なぜSIMロックするのか?

携帯電話端末をコストより大幅に安く売り、それを通話・通信費から回収するためです。端末だけ安く買われて、すぐに通信契約を解除されたら、通信会社はコストが回収できません。

新機種を低価格で販売すること自体は悪くない

通信会社が利用者を獲得するために、通信料金を下げたり、サービスを向上させたりするだけではなく、新機種を安く販売することは営業努力の一環だと思います。台湾でも新機種を安く販売し、それのコストを通話・通信費から回収することは普通に行われています。

長期契約するのに、なぜSIMロックを掛けるのか?

欧米でもSIMロックの端末は売っているようですが、プリペイドカードとのセットなど、長期契約でない端末に対して設定されている場合が多いようです。

台湾では端末と長期(大体18~24か月くらい)契約がセットになっています。ここから出てくる割引原資で、端末を安く買うこともできますし、新しい端末が必要ない場合は通信料を割り引くこともできますし、家電製品を割引で買うというプランもあったりします。契約期間中に解約した場合は期間に応じて違約金が発生します。

こうすれば即解約にはなりづらいですし、解約されても通信会社は損はしないのですから、わざわざ面倒なSIMロックを掛ける必要はありません。日本だと長期契約して更にSIMロックを掛けています。台湾から見るととても面倒なやり方です。

SIMロックフリーだと高い国際ローミングを使わなくても済む

旅行でちょっと海外に行った時、SIMロックフリーの端末だと現地の通信会社のプリペイドカードを挿すことができるので、国際ローミング料金と比較するととても安い通信料で通話や通信が可能です。

例えば日本の携帯電話を持って台湾に来た場合を考えてみましょう。国際ローミングの場合、自分の携帯に電話をかけてもらうには、台湾国内からでも日本の電話番号にかけてもらう必要があります。当然発信側は台湾から日本の国際電話料金がかかります。また日本に着信した後、台湾に転送されますが、日本から台湾への転送料金は着信側で負担します。

トータルで見ると「台湾→日本→台湾」と一往復させて通話が繋がるうえ、端末の位置情報や料金情報等の付加情報も国際回線を使ってやりとりしなくてはなりません。コスト的に不利なのです。しかも発信側に日本への国際電話料金を負担させることにもなります。

日本の携帯電話を使い台湾国内で発信する場合、またはデータ通信はここまで不合理なことはしませんが、端末の位置情報や料金情報等の付加情報を国際回線を使ってやりとりしなくてはいけないのは変わりません。

SIMロックフリーだとSIMカード2枚使いで通話料節約できる

台湾ではSIMカードが2枚挿しできる端末もあります。例えば「通信料が安いが通信可能エリアが狭い」+「通信料がちょっと高いが通信可能エリアが広い」会社を組み合わせたり、定額通話(話し放題)プランを上手く活用するために通話相手に応じて発信する通信会社を選択したりします。

日本の携帯電話市場も変わる?

そもそもSIMロックフリーが当たり前だと、競争が激しくなるので、例えばさきほど挙げた国際ローミングの料金も使ってもらえるように安くなっています。色々な意味で価格が透明化するので消費者にはわかりやすいです。

突然のSIMロックフリーのiPhoneの日本登場が日本の携帯電話市場にどんな影響を与えるのか、ちょっと楽しみです。

(2013年11月25日 更新)

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