日本人が財布を拾って届けるのは、厳しい法律のおかげ?中国メディアの分析

新浪新聞中心より

『滝クリスピーチに中国から異論、「日本人が財布を拾って届けるのは、厳しい法律のおかげだ」―中国メディア』、中国系メディア・新華経済(日本語版)にこんな記事が載り、Yahoo! Japan ニュースに転載されたこともあって、ネットでは反響が広がっています。
趣旨は、2020年夏季五輪招致の最終プレゼンで、滝川クリステルさんが「東京では財布を落としてもそのまま戻ってくる」とアピールしたことに対して、「日本人が拾った財布を届けるのは民度の高さだけじゃなくて、厳しい法律のおかげでもあるんじゃないの?」と突っ込む記事を新浪網というネットメディアが掲載したということです。
原文は「日本人拾金不昧都是出於自覺嗎?(日本人がネコババしないのは全て自発的なのか?)」というタイトルの記事ですが、私個人はそれほど辛辣さを感じませんでした。でも物の見方が中国的で面白かったので、ご紹介します。

除了國民素質普遍較高外,當然也有法律條文的約束,否則很難做到舉國上下整齊劃一如此高度的自覺性(国民の民度が高い以外に、もちろん法律の制約があるからだ、そうでなければ国を挙げてここまで意識を高めることはできないだろう)。

そんな大げさな話?「国を挙げない」とネコババは減らないのかな・・・

為了點意外橫財而留下刑事案底,在日本實在是得不償失。因為一旦有了案底,這個污點便幾乎捆綁了一生的個人信用,租車、買房,求職、保險乃至婚嫁都會或多或少受到影響(一時の過ちで前科持ちになると、日本では取り返しのつかないこととなる。この汚点は一生ついて回り、レンタカー、家購入、就職、保険、結婚などすべてのことが影響を受ける)。

中国では前科持ちでも取り返しがつくのかな・・・

日本的《遺失物法》有有罰,既鐵面無私又不失人性化,從側面以法律的高度助推了國民拾金不昧的素質培養(日本の法律は罰があり、厳格かつ人間味を失っておらず、こうした法律などもネコババしないという民度の高さを側面からサポートしている)。

賞罰の「賞」とは拾得者が拾得物の10%前後の謝礼を受け取れるという法規定を指します。中国人だって謝礼を期待せず素直に届けてくれる人はいると思うけどな・・・
しっかり統計や法律の条項なども調べているにもかかわらず、私から見ると非常に「微妙な」分析だったのですが、育った環境が全然違う以上、こうなっちゃうのかなとも思います。でも繰り返しになりますが、記事の論調は皮肉と言うよりは日本の法制度の整備ぶりをほめているようにも思えました。
少なくとも原文に対する読者コメントには、「日本のスーパーで3万日本円の入った財布を落として諦めたんだけど、戻ってきたよ。感心するわ」とか「日本社会の民度は高い、これは事実だ」という人もいましたし、歴史問題に絡めて暴言を吐いている人には「君には次の言葉を送るよ:井の中の蛙」と皮肉ったりと、バランスが取れていました。
逆に日本人が中国人のことをどれだけ理解できているのかも気になる所です。今回の記事のように日本語に訳すときのさじ加減で、けなしているようにも、ほめているようにも聞こえしまうので、この「さじ加減」で怒っているコメントを見るとちょっと心配です。

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