一見するとボロボロの洋館ですが、門の上を見ると・・・
精巧に彫られた天使があり、また2階の欄干など昔はかなり凝って作られた立派な洋館だったことが分かります。ちなみに天使以外にも鷲などもあるのですが、(両方とも翼があるだけに)商売がとんとん拍子に上手く行くようにという意味を込めているそうです。
実は奥行きもあり、かなり大きな建物であることも分かります。この建物は1933年に中国大陸からの物資の輸入販売で財を成した許金鐘氏によって建てられました。当時は海岸線はもっとこの洋館の近くにあり、一族の事業で使っていた船着場「同安碼頭」も近くにあったそうです。
ちなみにこの辺り(金城鎮)の旧名は「後浦」、水偏(さんずいへん)を含む「浦」が地名に入っていたのは海が近かったことを示すもう一つの痕跡です。洋館もこうやって歴史を紐解きながら見るとまた感慨深いものがあります。